栄誉の証明・アエラ編 | おばちゃんのスカイリムガイド

2012/10/16

栄誉の証明・アエラ編

NPCがウェアウルフ化する時の処理が知りたくて、CKで同胞団のクエストラインを覗いて読んでいたのですが、その最中にちょっと、「あれ?」と思うことがありました。

同胞団の序盤の方のクエストで、ファルカス君と一緒に「ダストマンの石塚」に行って、ウースラドの破片を取って来い、ってスコール氏に言われるクエストがあるでしょう?
この部分、CKでダイアログを覗くと、スコール氏のセリフが二つに分岐しているのです。


ちょっと画像↑が見難いですが、これは「栄誉の証明」というクエストが始まる直前のスコール氏のダイアログの一部です。
彼は一緒にダストマンの石塚に行ってくれる盾の同志を指名するのですが、その時に、

(A)今回はアエラがお前の盾の同志となる
(B)今回はファルカスがお前の盾の同志となる

……こんな風に、ファルカス君だけじゃなく、アエラさんが盾の同志となる場合のセリフまで用意されてるんです。
おばちゃんは今まで、何人ものドヴァキン達の人生を通して、同砲団のクエストの、特に序盤の方は、最低でも5回はやっていると思うのですが……いまだかつて最初の盾の同志にアエラさんを指名されたことはありません。
他の人がプレイしているのも何度か見たことがあるけど、全部、ダストマンの石塚に行く時の同行者はファルカス君だったよなあ……
おかしいなあ、と思って、よくよくスクリプトを読んでみると、やはりダストマンの石塚へ行く盾の同志は、100%ファルカス君に指定されている部分がありました。

ちなみに、ダストマンの石塚に行く「栄誉の証明」が含まれるCK上のクエストは、C01「戦いを始める」というタイトルのクエストになります。
そのC01クエストの「Observer」というエイリアスが、一緒にダストマンの石塚に行く盾の同志となるキャラが被るエイリアスなのですが、スコール氏のセリフは、この「Observer」がファルカス君の場合は、ファルカス君用のセリフを、「Observer」がアエラさんの場合にはアエラさん用のセリフを話すように条件付けされているんですね。
で、この「Observer」というエイリアスに、誰が入るのかを設定している箇所は、C01クエストの拡張スクリプトの「C01QuestScript」でして……
このスクリプトがInit()で初期化する際に、本来なら別の誰かが入ってもいい「Observer」のエイリアスに、「it's always Farkas now(今は常にファルカスで!)」というコメント付でファルカス君が上書き指定されているのです。
本来は、C00という別の同胞団のクエストのスクリプト内の「GetFavoriteQuestgiver()」という処理から、該当キャラを引っ張ってきて、「Observer」のエイリアスに放り込むようになっているっぽいのですが、ちょっと今はそこまで深く読み込んでいないので割愛。
…でも、ざっとスクリプトを見るに、どうやらこの部分はファルカス君とアエラさんの抽選になる筈だったのかなあ、と思いました。(たぶん、ですが)
どうして、アエラさんの分岐の方は、ボツっちゃったんでしょうね。

そんなわけで、この二つに分岐する筈だった「栄誉の証明」のクエストが、いったいどこまで作りこまれていたのか、気になったので、ファルカス君の指定を、無理矢理アエラさんに書き換えて、どこまでクエストが進行するのか、プレイしてみることにしました。


「Observer」の指定を書き換えただけで、見事に「栄誉の証明・アエラ編」がスタート。
ちゃんとクエストのジャーナルも、アエラさん用に変更されます。


アエラさんの方も、ちゃんと準備OKみたいです。
ちなみにここで、ウースラドとは何か、とかいろいろ今回のクエストに関する背景を聞くことができますが、アエラさんの答えもちゃんと用意されています。
…というか、イスグラモルの知性が足りないファルカス君よりも、話がわかりやすい気がしました(笑)


ダストマンの石塚に到着しましたが、ファルカス君がセリフを言う箇所では、アエラさんも同じように喋ってきます。


ちなみに字幕は、ファルカス君の時のものと同じですが、この箇所はアエラさんの音声では「ここを気にいって入った奴がいるみたいね」、とか言ってるように聞こえました。
男バージョンと女バージョンでは、多少言い回しに変化があるようです。


さて、問題の、シルバーハンドの罠にはめられて絶体絶命のピンチ!……
…かと思いきや、ウェアウルフ化して無双!する、という同胞団クエ屈指の名シーンの始まりです。アエラさんの場合は、どうなることやら。


ウジ虫って……何もそこまで言わなくても。(ファルカス君も言ったっけ?)
アエラさんの場合もとどこおりなくウェアウルフ化し、シルバーハンドを一瞬のうちに片付けてしまいました。
そしてファルカス君の場合と同じく、奥の方に一度隠れて着替えてから、再び戻ってきたのですが……


あれ?なんか衣装がちがいません?


ウェアウルフとなった浅ましい姿を見せてしまったことをエラそうに謝るアエラさん。
いや、その前に……あの、セクシーな古代ノルドの鎧はどうしたの?
辺りを見回してみましたが、さすがに装備品が落ちている気配はありません。

でも、スカイフォージの鋼鉄のダガーを見つけちゃいました。

ファルカス君は剣だけど、アエラさんの場合はダガーなのね。


ウェアウルフについては、アエラさんからもいろいろ話を聞くことができますが、アエラさんの答えはなんつーか、こう……
「今は、お前を生かしておく価値があるかどうか品定めしてる」って……
本人の目の前で、そんな恐ろしいことをさらっと言わないで欲しいんですが。
スカイリムの住人、特にノルドは、そこはもうちょっと他に言い方があるだろう…というようなデリカシーのない発言をしょっちゅうしますが、アエラさんも例外ではないようです。

さて、無事にウースラドの破片を回収して、ジョルバスクルに戻ってきました。

待っていたのは、ヴィルカスさん。
アエラさんの場合は、スコール氏になるんじゃないかしら…と思ったけど、どうやらお出迎えの役はヴィルカスさん固定みたいですね。
彼の後についてゆくと、同胞団の正式メンバーとなる儀式のシーンが始まります。


今回はアエラさんがちゃんと、プレイヤーの勇気の証人になってくれました。
アエラさんに認められるなんて、ちょっと感動。
でも、道中は『生かしておく価値があるかどうか品定め』されてたんですよね。
良かった、帰りに襲われなくて。

似たような画面ばかりですので、スクリーンショットは割愛しますが、ちゃんと例の入団のお決まりのセリフ……「酒場は彼の話で盛り上がっているし、勝利の歌でも歌おうか」とか……も、ちゃんとアエラさんが全部最後まで言い切ってくれました。
(もちろんここまですべて、吹き替えの日本語音声がちゃんとあるんですよ)

結局、最後まで問題なく、クエストは進められちゃいましたねえ。
ひとつ不具合があるとすれば、アエラさんの装備が変わっちゃったことぐらいでしょうか。
(山賊…いえ、シルバーハンドの物でも拾って着たんでしょうか)


この、栄誉の証明・アエラ編が日の目を見なかった理由って……
まさか、後でイスグラモルの墓に行く時、ファルカス君が蜘蛛がダメだといって途中で戦線離脱するという……あのヘタレMAXなシーンとの整合性を取るために、ボツった、なんてことはないですよね???
マジでそんな理由だったら、どうしよう。


4 件のコメント:

  1. 初めまして。おばちゃんさんの探究心と解決力はすごいですね!感動しました。

    SKYRIMは自分で仕組みを調べて応用できるのが面白いですよね。
    これからもこちらで勉強させていただきます!

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    1. コメントありがとうございます。

      CKでクエストの中身を覗いていると、実際にゲーム中には実装されていない、
      ボツったイベントや設定の残骸を、いろいろ発見できて楽しいです。
      たとえば馬車移動のシステムとか……ゲーム中では単なるファストトラベルに
      なっちゃってますけど、スクリプトを見ると、もっと独自の演出をする
      予定だったみたいなんですよね。

      しかし、そういうボツってる部分まで、ユーザーに公開してしまってるって
      いろんな意味で凄いことですよね。
      ベセスダ様の太っ腹にはホント頭が下がります。

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  2. 久しぶりにスカイリムの地に戻ってきたらすんばらしいブログに出会いました。修正版book.swf有り難く頂戴します。

    ファルカルスが途中で戦線離脱するのは、人狼である自分を恥じてという見方もありますよ。ファルカルスの人狼治療クエでそのような台詞あります。

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    1. へえ~、そんなセリフがあるんですか。
      なるほど……アエラさんは別に人狼であることを恥じてないですもんねえ。
      ファルカス君は途中まで悩みながら着いてきてくれたのかと思うと……ちょっと見直しました。

      また良かったら覗きにいらして下さい。

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