11月 2013 | おばちゃんのスカイリムガイド

2013/11/25

タロス巡礼の旅(13)~ハイ・フロスガー 門前町の人間模様~

全国各地のタロス様にスカイリムの平和と家内安全を祈願しに行こう!という旅の第十三回目です。
御朱印代わりに集めてきたタロス様との記念写真もだいぶ枚数が溜まってきました。
最初の札所からこうして並べてみると、思ってた以上にバラエティ豊かです。
同じタロス像でも、周囲のシチュエーションが違うとまったく別物に見えるから面白いですね。
全部コンプリートするのがますます楽しみになってきました。

さて前回、温泉につかってゆっくり長旅の疲れを癒したウルフリック首長とその仲間達は、近くのダークウォーター・クロッシングに立ち寄って一泊することにしました。
ダークウォーター・クロッシングといえば、ウルフリック首長らが最初に帝国軍に待ち伏せされてとっ捕まったという……いわばスカイリムの物語の始まりの地点でもあります。
いったいウルフリック首長はこの付近で何の作戦行動中だったんでしょうね?
お夕飯はダークウォーター・クロッシングのキャンプにお邪魔しました。

レフナちゃん 「ウルフリックは悪い人だけど、そのことを兵士達には言わないわ」
…ゴメンねっ、悪いおじさんで(泣)
さて、今回の目的地はスカイリム一の霊峰ハイ・フロスガー前に設置されているタロス像です。
ハイ・フロスガーの手前にある、ということは当然ながら「七千階段」を踏破しなくてはなりません。
ま、実際に七千段も階段は無いのでハイ・フロスガーへの登山がそんなに大変ということはないのですが、さすがにダークウォーター・クロッシングからハイ・フロスガーまで一気に突っ走る、というのはかなりの強行軍かと思われます。
そもそもリフト方面に向かう道からして、そこそこ険しい山道ですからね。
そんなわけで七千階段へは、麓のイヴァルステッドに一泊してから出立することにしました。

ちなみに上記のMAPの七千階段の途中にあるI~Xのギリシャ数字は「彫刻石板」のポイントです。
しかし位置はあまり正確ではありませんので、参考にされる場合はご注意ください。
高低差がある地形では、MAPを開く時の位置や角度がちょっとずれただけで見え方がだいぶ変わってしまうので、かなりアバウトにしか印をつけられませんでした。
それにしても、マッピングしようとして初めて気づいたんですが、七千階段の登山ルートって、山の東側から北西まで、片面を半周ちょいするだけだったんですね。
もっと山の斜面をぐるぐる螺旋状に登っているかと思っていたのに……意外と素直な道筋だったので拍子抜けしちゃいました。


さて翌朝、ウルフリックご一行様は薄暗い朝ぼらけの景色の中をリフト地方に向かって出発しました。
これでウルフリック首長の領地であるイーストマーチとはお別れです。
決して豊かとは言えない地方でしたが、それでも思い返せば歴史あり、自然あり、温泉ありの、見どころいっぱいの土地でした。
リフトに向かう道中には、イーストマーチを一望できる絶景スポットがいくつもあります。

イーストマーチからリフト地方に入る道としては、ショール・ストーン経由でリフテンに向かう街道のルートと、脚折り洞窟経由でゲイル湖の西岸に出る街道のルートが一般的なんじゃないかと思いますが、今回はダークウォーター峠を越える山道のルートでイヴァルステッドに最短コースで向かいます。
ま、どの道を選んでも、リフト地方はかなりの高地にありますので、険しい登り道になるのは必至です。
ゲームの中だとついダッシュとかしちゃいますが、リアルだったら相当足腰が強くないと途中でへばってしまいそうです。
ダークウォーター峠越えの道。

ダークウォーター峠越えの道は、ダークウォーター・クロッシングからアモル砦に向かう街道の橋の手前にあります。細い山道ですが、例の如く道が分岐する地点にはダンジョンの所在を指し示す積み石がありますのでそれを目印に探すと良いです。
この山道を登ってゆくと、デルキーサスさんの捕まっている「ダークウォーター峠」という洞窟に辿り着きますが、そちらの洞窟には向かわずにさらに上を目指して登ってゆくと、イヴァルステッドの横を流れる渓流の河原に出ることができます。
上記の画像だと平面的に見えるのでいまいち伝わらないかと思いますが、このルートはかなり急な登り坂が続く険しい峠道です。なにしろあのダークウォーターの大滝ぶんの高さを最短距離で登るコースですからね。もっとも道ならぬ道というわけではないので、無理にジャンプ連打したり、馬の助けを借りたりしなくても、普通に登っていくことができます。
ダークウォーター峠のもうひとつの入口。

ダークウォーター峠の洞窟は上部と下部の二層から成っている高低差のある空間で、内部には滝が流れ落ちています。正規の入口は滝の下部から入っていくルートになりますが、こちらの入口から入ると滝の上部に出ることができます。
洞窟の中を覗いて外に出てきたら、急に雨模様になってしまいました。
スカイリムの天気はホント気まぐれです。

さて、この川沿いを登ってゆけばイヴァルステッドに到着です。この川はゲイル湖を水源とする川の一つで、下流ではアモル砦近くにある橋の辺りでダークウォーター川と合流しています。
ちなみにこちらの川べりには途中、トロールの巣がありますので低レベルのうちは要注意です。
残念なことにストクロ兵が二名、犠牲になっておりました。

ハイ・フロスガーの門前町、イヴァルステッドに到着。

朝早く出立したのに、イヴァルステッドに着いた時には午後三時過ぎという、かなり中途半端な時刻になっていました。
さすがにこの時間から七千階段に向かうのは無茶ですので、予定通りイヴァルステッドで大人しく宿を取ることにしたいと思います。

イヴァルステッドを「町」と呼ぶのは、さすがに過大評価な気がしますが、しかしこの村は住人が思ってるほど退屈でもないし、過疎を心配するほど廃れてもいませんよね。
住人はマルカルス並みにイっちゃってる個性的な人が多いし、クエストも盛りだくさん。
ちなみにこちらのナルフィ君の行方不明の姉妹を捜索するクエストでは、サスペンス的な演出がされていることもあって、真相をいろいろ考察されている方もいらっしゃるようですね。
そんな憶測を呼ぶのもきっと、この村にはひとクセもふたクセもある魅力的な住人が集まっているためかと思われます。
イヴァルステッド在住の人々

おばちゃんはこの中では、底抜けのプラス思考のグヴィリン君が大のお気に入りです。
グヴィリン君の「テンバさんはご立腹だ」とか「テンバさんはお前がクマの世話をしてくれるんで満足している」とか「今日のテンバさん速報」を聞くたびに、いつも笑ってしまいます。
クマの世話ってなんだよww てかいちいち報告しに来なくていいよ。
ちなみにグヴィリン君は、雇い主のテンバさんにしょっちゅう怒鳴られているらしく、それを見かねた宿屋の主人のウィルヘルムさんが心配して声をかけるこんなシーンがあります。
(実際にゲーム中で見たことは無いのですが)

ウィルヘルム 「昨日、テンバがお前に叫んでるのを聞いたよ。どうしてあんな扱いを受けて平気なんだ?」
グヴィリン 「言っちゃなんだけど、かみつくんじゃなくて、ひどく吠えるんだ」
ウィルヘルム 「そうかもしれんが、虐待は虐待だ。俺なら我慢できそうにない」
グヴィリン 「友よ、人生にはもっと大切なことがある。まあ、落ち着け」

相変わらずわけのわからない日本語訳なのは置いておいて……グヴィリン君のこれらのセリフはCKで見てみるとHappy50というルンルン状態なんです。
どうやらグヴィリン君はテンバさんに虐待されようが噛み付かれようが全然こたえていない……どころか、むしろテンバさんに構ってもらえるのが嬉しくてしょうがないみたいです。
愛の女神マーラもホント見る目がないですよね。
ファストレッドちゃんなんかより、この健気でドMなウッドエルフの方を応援してやるべきだと思います。


そういえばマーラで思い出しましたが……以前リフテンに行って婚活アミュレットを購入した際、クエスト「愛の書」も一緒に受注してたんでした。
スカイリム中をあちこち使いっ走りさせられる面倒なクエストですが、あとでちょっと使いたいアイテムがあるので、ついでにやっつけてしまいます。
二人とも素敵で選べない、とか……この天然小悪魔ちゃんめ。

さてこのファストレッドちゃんとの仲を取り持つ相手ですが……皆さんはどちらにしましたか?
おばちゃんは今まで断然、クリメク派でした。
だってクリメクさんは、「さっき笑いかけてくれたと思ったら、次にはもう目も合わせてくれないんだ」とか、全然女慣れしてなくて純朴そうな感じがするじゃないですか。
しかも一軒家のおうちも持ってますし、貯金もしこたま溜め込んでいそうです。
バシアヌス君なんか、リフテンに行っても無職の宿無しですからね。
バシアヌス君のポイントって何だろう……若さ、かな?

…とまあ、そんなわけでおばちゃんは毎回、クリメクさんの後押しをしてたんですが、CKで改めてイヴァルステッド関係のクエストを眺めていたら、なんと、クリメクさんが宿屋のリンリーさんをナンパしてるシーンを見つけて愕然としてしまいました。
クリメク 「昨夜はうまくやったみたいだな」
リンリー 「ありがとうクリメク。とっても親切なのね」
クリメク 「もし今夜時間が空いたら、よければ一緒に…」
リンリー 「優しいのね。ただ、今はそういう気持ちになれないの。ごめんなさい」
よくよく見てみたら、クリメク氏の「もし今夜時間が空いたら…」云々のセリフには、「embarrassed, you are asking a woman you fancy on a first date(好みの女性を最初のデートに誘おうと、まごついている感じで)」というような注釈がつけ加えてありました。
それを見るところでは、クリメク氏は決して場慣れしたナンパ師というわけではないようなんですが、それでもファストレッドちゃんに振り回されて「女の気持ちなんてわからない」とぼやいていたくせに、ちゃっかりリンリーさんにも手を出そうとしてたなんて……がっつきすぎです。
それにクリメクさんて、夕食を宿屋で取った後、何してんのかと思ったら、「IvarsteadKlimmekWanderWithFastredPackage」なんていうAIパッケージが付いてるんですよね。
どうやらクリメク氏は毎晩、ファストレッドちゃんのことを想って悶々としながら、5時間も村をウロウロするという不審行動を取っているようです。
なんかキモっ……

ちなみにファストレッドちゃんのいる農場は行動圏内にはギリギリ入っていないのか、
クリメク氏は実際にはぼけっと外で突っ立ってるだけです。
徘徊中のクリメク氏に話しかけたら、以前請け負ったクエストのお駄賃を貰ってしまいました。

届け物をしただけなのに1500ゴールドって……これは衛兵に通報するなという口止め料?
そんなわけで、クリメク氏が思っていたのと少々違う人だったようだ、と思い知らされましたので、今回は対抗馬のバシアヌス君を応援してやろうと思いました。
ところが夜中だというのにバシアヌス君の居所を示すマーカーは、宿屋のお向かいのクリメクさんの家を指してるんですよね……
今までクリメクさんのお家ってお邪魔したことがなかったもので気づかなかったんですが、どうやらクリメクさんとバシアヌス君は同居しているようです。
どうしよう、二人が同じベッドで寝てたら……ダブル三角関係じゃんよ。
…なんて、一瞬腐った心配をしてしまったのですが、しかしさすがのベセスダ様もそこまでドロドロの関係にするつもりはなかったと見えて、二人はそれぞれ離れたベッドで寝てました。(ちょっと残念)

ちなみにこの二人……CKで見てみると、どうやらバシアヌス君はクリメク氏の事業を手伝っていて、それでクリメクさん家に居候している、という設定のようですね。
クリメク氏のお仕事は何なのか、正確にはよくわかりませんが、どうやら平日は毎日釣り場に行っているところをみると、水産関係か?と思われます。
バシアヌス君もどうやらファストレッドちゃんとの恋に溺れる前までは、クリメク氏と一緒に真面目に釣り場に通っていたようです。川沿いに配置されたマーカーにその名残が見られます。

ゲーム中では日がな一日、宿屋で時間をつぶしているバシアヌス君ですが、本来は仕事を取るか女を取るかという悩みに悶々としていた日常がもっと描写される予定だったようです。
ファストレッドちゃんのお家のフェルスター農場には、バシアヌス君とファストレッドちゃんの逢瀬に使われる筈だった(たぶん)マーカーが用意されています。
農作業の合間に、両親の目を盗んでこっそりデートするシーンなどが作られる予定だったのかもしれません。



さて次の日、朝焼けで赤く染まる七千階段をご一行様はハイ・フロスガーに向けて出発しました。
昨晩、ウルフリック首長は深夜にクリメクさん家に忍びこんだりしてあんまり寝ていないんですが、睡眠不足がステータスに影響するようなModは入れてませんので大丈夫です。
しかしいつの間にか「知減病」に罹ってたみたいで、通りすがりの人から「大丈夫か?」と逐一心配されるのがちょっと辛いです。ウルフリック首長の頭は元からおかしいので放っておいてください。

七千階段の道中には、ドラゴンと人間との関わりやシャウトの起源などを刻んだ十個の彫刻石板が設置されています。それらを残さず拝んで制覇するのもハイ・フロスガー巡礼の楽しみのひとつです。
こういうお遍路の道々にある石碑や町石の類って、おばちゃんはリアルでも大好きなんですよね。
スタンプラリーみたいに全部回ってコンプしたくなりますし、寄進者を調べたり、どういった背景で道が整備されたのかなど歴史を紐解くのも面白いものです。
確か七千階段を修復したとかいう逸話が残っているのはウルフハース王でしたっけ……?
この石板はどういった人物が、どのような経緯で建てたのか気になります。

七千階段の道中は、下界の様子を眺めるのも楽しいです。MAPを眺めるのとはまた違った面白さがあると思います。
毎回「ハエマールの不名誉」の辺りですれ違う騎馬の狩人さんを上から発見してビックリ。
ものすごく高いところに居ても、セル自体はご近所さんなので、ちゃんと沸いて出てくるんですねえ。

道中の敵は、ウルフリック首長のレベルが高いせいか、ほとんどがフロストトロールになっていました。
フロストトロールは低レベルの頃はてんでかなわなかったので、毎回ハイ・フロスガーの師匠たちのところまで連れていって、やっつけてもらったものです。

七番目の彫刻石板の辺りからは、ブリーク・フォール墓地の様子がよく見えます。
そういえばメインクエストでハイ・フロスガーに立ち寄った際の帰り道は、この辺りからリバーウッドの村まで山の斜面を一気に駆け下りていましたっけ。
今回はリバーウッド方面に出てもしゃーないのでそんなショートカットは使いませんが、ユルゲンなんたらの角笛を届けた後、デルフィンのおばちゃんに会いに行く…なんて時にはおすすめです。
ファストトラベルなんかするよりも短時間で移動できます。

ようやくハイ・フロスガーと、十三番札所のタロス像が見えてきました。
十三番のタロス様は、九番目の彫刻石板と合体して一体化しています。

タロス像の下にある九番目の彫刻石板には以下のような文言が刻まれています。
長い静寂の後、グレイビアードがある名前を口にした
タイバー・セプティム、その頃まだ青年だった彼がハイ・フロスガーに呼ばれた
彼は祝福され、ドヴァーキンと名付けられた

タロス様も「ド・ヴァ・キー・・ン!!!」って爺様達に呼びつけられたのでしょうか。
ちなみにおばちゃんはその音声を目覚ましのアラームにしております。
(「Skyrim - Sounds.bsa」の中に入っている、「sound/fx/qst/qst_greybeardcall_01.wav」というファイルが、例のグレイビアードの召喚の声です)
かなりビックリするので、一発で目が覚めますよ。

そういえばこちらのタロス様の周りにはお供え物がひとつも見当たりませんでした。
お供え物はみんなハイ・フロスガーのお供物箱に納められちゃったんですかねえ。
せっかく知減病を直そうかと思ったのに、祠も見当たりませんでした。

そんなわけで今回はハイ・フロスガー前よりお送りしました。


2013/11/17

タロス巡礼の旅(12)~タロスの目の池・イーストマーチ紀行~

しばらくぶりの更新になります。スカイリム各地のタロス像を踏破しに行こうというお遍路の旅の続きの第十二回目です。
実はここしばらく、どうも気分が乗らなくてスカイリムはずっとご無沙汰しておりました。まあ、発売当初から二年もぶっ通しで遊んでりゃさすがに飽きもしますわなー。
それにしてもこの歳になると日常に関わりのない情報はとんでもないスピードで忘れてゆくものでして、久しぶりに記事の続きを書こうとしたら、Dragonbornの舞台になった島の名前がとっさに思い出せなくなってしまっていていることに気が付いて我ながらビックリいたしました。
たった一ヶ月でこの調子なら、半年後にはModの入れ方すら忘れてしまっているかもしれません。
まあ、それはそれでまた一からやり直せるというものですが、このお遍路の旅日記だけは途中で投げ出すのはあまり気分がよろしくありませんので、最後までなんとかやり遂げたいと思います。
なんといっても今回の札所を越えれば、残りはあと四つですしね。
タロス様、どうか最後まで彼らをお導きください……

さて、今回のタロス様はイーストマーチ西部の高山地帯にある「ギャロウズ・ロック」の砦の南西に位置する小さな池のほとりにあります。
近くにある「マーラの目の池」という景勝地と同じくらいの規模の池なので、こちらも対抗して「タロスの目の池」とでも呼びたいところなのですが、残念ながら公式には何の名称もついておりません。
タロス巡礼の旅12・今回の道程
ちなみに上記のMAP中の赤いラインの部分が今回のお遍路としての正規の道順です。
紫色(ピンク?)のラインは寄り道の、いわば蛇足のルート。
今回は前半に思わぬハプニングがあって再びウィンドヘルムへ舞い戻るハメになり、また後半はここまで来たら温泉に行かないのはもったいないなと思って、エルダーグリーム聖域近くの露天風呂まで足を伸ばすことにしたのでこのような道程になりました。
なにしろ今回の機会を逃したら、レイロフ君がお風呂に入ることはもう一生無いだろうと思いましたので……どうしても立ち寄らずにはいられませんでした。
しかしこうしてマップに起こして見ると、露天風呂が最終目的地みたいに見えますね(笑)


さて、前回のタロス像の札所……ウィンドヘルムの街を見下ろす物見の丘から街道の方に一度戻って、モルブンスカー方面に向かって歩き始めた矢先のことです。
ちょうどその辺りでランダム湧きの帝国兵の一組とすれ違ったのですが、彼ら帝国兵は両手を拘束したストームクローク兵の捕虜を連れていました。
おばちゃんがプレイヤーとして操作するウルフリック首長は、こういったやっかい事に関しては毎回、見て見ぬフリをするのが常です。
しかしストクロ兵の捕虜がすれ違いざまに、「ウルフリック・ストームクロークが会いたがっている」と、こちらの顔をやたらチラチラ見ながら言うものだから、素通りするのはなんだか決まりが悪くなってきてしまいました。
こんなこと言われたら、ウルフリック本人としてはさすがに知らないフリはできません。
ウルフリックによろしくな
しかし、このテの「捕虜」の人って、ヘタに助けようとするとかえって死んでしまうことが多いんですよね。彼らはボロ一枚しか装備してないくせにやたら好戦的なものだから、逃げるチャンスを与えられた瞬間、自ら敵に殴りかかっていって、それで殺られてしまうという結果になりがちなのです。
でもまあ、目が合ってしまった以上、知らんぷりするのもどうかと思うので、できる限りの手を打って助けてやることにしました。
そんなわけで、とりあえず捕虜の人には手持ちの回復の薬(究極)を全て渡してやることに。
それから何か武器も渡してあげようと思ったのですが、その時、ウルフリック首長は愛用の「ブラッドスカルの剣」と採掘用の「つるはし」しか持っていなくて………少々迷いましたが、「つるはし」じゃあ何の役にも立たんだろうと思ったので、「ブラッドスカルの剣」の方を渡してやることにしました。

ちなみにこの時、おばちゃんはどういうわけか、このストクロ兵には手持ちの武器をあくまで「貸す」だけで、後から返してもらえるものだという感覚でいました。
冷静に考えてみれば、フォロワーでも何でもないただのNPCが持ち物を返してくれるなんてありえないのですが、久しぶりの捕虜救出でしたので少々調子が狂っていたのかもしれません。
もっともそんな至れり尽くせりのサービスを受けたストクロ兵の捕虜の方は、手厚いケアの甲斐あって無事にピンチを脱して生き残ることができました。
単に命拾いしただけでなく、捕虜自らが帝国兵を返り討ちにしてたくらいでしたから、わざわざ大事な剣を貸してやった甲斐があったというものです。
しかしそんな喜びも束の間……ストクロ兵の元捕虜は、戦闘が終わるなり、物凄い勢いで北に向かって街道を走っていってしまいました。
こっちは戦闘が済んだら、貸したもんを返してもらう気でいたのだから、ビックリです。
ちょっとォ!どこ行くのさ!その武器返してよ!
…と、こちらも慌てて追いかけましたが、ストクロ兵のダッシュの速いこと速いこと……話しかける隙も与えてくれません。つーか何で逃げるんでしょうか?この人。
フツー、命の恩人が「ちょっと待って!」って追いかけてきたら、立ち止まって話くらい聞くものじゃない?
かくして旅の順路を逆に向かう、不毛な追いかけっこが始まりました。
ウルフリックによろしくな
ストクロ兵の捕虜に渡した「ブラッドスカルの剣」は、ソルスセイム島(ようやく思い出しました)で手に入れた大事な思い出の品です。もうすっかりDragonborn関連のクエストはどんな内容だったか忘れてしまいましたが、それでも、いやそれだからこそ、失くすわけにはいかない貴重な記念品です。
そんなこんなでこのコソ泥もといストクロ兵の元捕虜を追いかけるうちに、ウルフリック首長はウィンドヘルムの街まで戻ってきてしまいました。前回のタロス像どころか前々回のタロス像の所まで逆戻りです。
正直に言いますと……追いかけてる最中、後ろからフスロダですっ転ばしてトドメ刺してやろうかと何度も思いました。
だって、死体から返してもらう方がずっと簡単だからなァ!

それにしてもこの捕虜の逃げっぷり、どう見ても確信犯です。
実はこのストクロ兵って、さっきの帝国兵達とはグルなんじゃないでしょうか。捕虜を装って、ストクロ寄りのプレイヤーから物品をネコババする詐欺集団なんじゃない?
なんだかオレオレ詐欺に引っかかってしまったような悔しさもあって、絶対に逃がすもんかと必死に後を追いかけたのですが、捕虜の姿はウィンドヘルムの街の中に入った途端、煙のように消え失せてしまいました。
街の中をくまなく探して見ても、ボロを着たストクロ兵の姿はどこにも見当たりません。
うわ、大事な剣を持ち逃げされてしまった……と一瞬青くなってしまったのですが、しかしおばちゃんはこんなこともあろうかと、追いかけっこの最中、ヤツの個人情報をしっかりチェックしていました。

ff001638。

フフフフ……スカイリムではこの究極の個人情報を把握されて逃げられる者は存在しませんからね。
たとえdeleteされてても、消えた直後ならばセルデータ上に痕跡が残っているかもしれません。
そんな一縷の望みをかけて、「ff001638」というストクロ兵の元にプレイヤーをmovetoしてみると、特にエラーが出ることもなくウィンドヘルムの街に入ったところ(城門の前)に移動しました。
姿は見えませんが、どうやら奴はこのウィンドヘルムのセル内にまだしっかり存在しているようです。
おそらく奴は街に入った時の何かのタイミングでdisableされちゃっただけなんでしょう。

そんなわけで捕虜のRefIDを「enable」してやると……案の定、城門付近に先ほどのストクロ兵の姿が現れました。
背中にはちゃんと「ブラッドスカルの剣」を背負っています。良かった!……剣は無事です。
しかしenableで姿を現した途端、奴はまた脱兎のごとく、どこぞに駆け出していきました。
まだ逃げる気なのかコイツは……いったい彼はどこに向かうつもりなんでしょう。
どうやら彼の目的地は「王の宮殿」だったようです。広間に入ったら大人しくなりました。
ウルフリックによろしくな
今までストクロ兵の捕虜をまともに助けたことがなかったので、彼らが救出された後、どこに行くのか全然知らなかったんですが、救出後の兵士にはウィンドヘルムの王の宮殿に向かうというAIパッケージがつけられていたんですね。
もっとも捕虜の人のエイリアスについているスクリプトをよく見てみると、どうやら彼らはセル移動の際のOnUnloadのタイミングで消されてしまう運命みたいなので、ピンチを脱した捕虜が実際にウルフリック首長の御前に辿り着くことは通常では無さそうです。
ちなみにこの捕虜の人はレイロフ君と同じボイスタイプ(MaleNord)でしたので、コンソールコマンドで彼を一時的にフォロワーにして、「ブラッドスカルの剣」を取り返しました。
ま、コンソールコマンドを使うなら「ブラッドスカルの剣」を直接additemすりゃいいだけなんですが……どうしても捕虜のインベントリから直接、自分の手で取り返したかったので。
それにしても、しょっぱなからとんでもない道草を食ってしまいました。
しかしまあ、このハプニングがウィンドヘルム近郊にいる時に起きたのは不幸中の幸いでした。


さて気を取り直して再びお遍路の続きに戻りたいと思います。
先ほど帝国兵の一団と遭遇した街道を南に下ってゆくと、ほどなくしてモルブンスカーの砦に向かう横道が街道から分岐している地点があります。
ギャロウズ・ロック方面の山岳地帯に向かうにはこの坂道を上っていきます。
岩場の先に見えるのがモルブンスカーです。「思い出の夜」でお馴染みの場所ですね。
モルブンスカー方面
この坂道をモルブンスカーには向かわずにそのまま上に登ってゆくと、やがて標高が高くなるのか辺りは雪景色となります。
その景色の変わった辺りで左手の方に折れて西に向かって歩いてゆくと、ほどなくして静かな池畔に辿り着きます。
この池が「マーラの目の池」です。向かいに見える砦は「ギャロウズ・ロック」です。 マーラの目の池を望む
この池の中央には小船が横付けられた小さな中島があります。
池を上空から見下ろすと、この中島がちょうど瞳の虹彩のように見えることから、この池は「マーラの目」の池と呼ばれているのではないか、とのことです。(※USEP参照
まあ、瞳に見えるかどうかはさておき、確かにこの池は愛の女神マーラの名前を冠するにふさわしい、麗しい佇まいといいますか、秘境めいた名所の雰囲気を称えていますね。
もっとも中島の隠れ家には、あまり麗しくない人達が棲み着いているわけですが。

リアルでもこんな静かな湖畔でのんびりできたらいいよなあ……としばらく立ち止まって池の水面を眺めていたら、レイロフ君がすかさず視界に割って入ってきて「何なんだ?」を連発し始めました。
ああ、うるさい……辺りにヒマをつぶす家具とかマーカーの類がないと、レイロフ君たちはすかさずプレイヤーの目の前に立ちふさがって、アホみたいに挨拶を繰り返すんですよね。
他のNPCと話してる時なんか字幕が遮られて見えなくなっちゃうし、ホント、困ったものです。
オマエの方こそ何なんだ?ってこっちが聞きたいですよ。
何なんだ?
そういえば死霊術師ヴァレリカさんのプレイの方で、他人様のフォロワー拡張Modを初めて使わせていただいてビックリしたんですが(「Amazing Follower Tweaks」を使わせていただいております)、セラーナちゃんみたいなAIのフォロワーでも、こちらのModでは全然ウザくない!んですよね。
何もすることがなくても、プレイヤーの邪魔にならないように適度な距離を保って大人しく時間をつぶしてくれるし、そんなにウロウロしないし挨拶をバカみたいに繰り返したりもしないし……
カスタマイズの匙加減ひとつでこんなにも違うものか……とびっくりしました。
というか、レイロフ君たちの落ち着きの無さに改めて気づかされました。
いったい何がいけないんだろう……EvaluatePackage()のかけすぎなんかな。


さて、目的地のタロス像のある池はギャロウズ・ロックを挟んで、「マーラの目の池」と対になっているような位置にあります。
こうして上空から見ると、マーラの目の池とセットで「目」になっているようにも見えますね。
二つの池の位置関係
タロス像のある「タロスの目の池」の方は、やや南に位置するせいか、地表は雪景色ではなくなります。
陽光も暖かみを帯びて、気候的にはホワイトランに属するのではないかと思われるほどです。
こちらの池には「マーラの目の池」のような幻想的な中島はないのですが、古代ノルドの遺跡の残骸で作られた自然のステージが、同じくらい秘境的な雰囲気を醸し出しています。
タロス像の付近にはショボイ宝箱が一つあるだけですが、なかなかの素敵スポットです。
同胞団クエストのギャロウズ・ロック襲撃の帰りにでもぜひお立ち寄りください。
タロスの目の池
タロス像の設置されている岩場のステージは、古代ノルドの遺跡で見かける人面のオブジェを土台にしたものです。一番左端のオブジェは水中に崩れ落ちちゃってますが、タロス像の設置された岩場を縁取る華麗な装飾として、今もなお立派に機能しています。
タロス十二番札所
恒例のお供え物はこんな感じです。スキル本(重装)は「2920 真央の月、6巻」
奉納品
なんか周囲に変わったものはないのかなーと池の周りをウロウロ探索していたら、近くを徘徊していたらしいシルバーハンドのメンバーの1人に見つかってしまいました。
この人たち、相手がウェアウルフじゃなくても無差別に襲いかかってくるんですねえ。
しかもカジートじゃん……人狼はダメでも人猫はオッケーなのか。
シルバーハント襲来
付近を探索していると、タロスの池のすぐ近くに「クレイドルクラッシュ・ロック」という巨人さんのキャンプ地があったのでちょっくら様子を覗いてみました。
この丸焼きになってる牛って……巨人さんがよく放牧しに連れている牛ですよね。
巨人さんの野営地「クレイドルクラッシュ・ロック」にて。
巨人さんの料理
こんな風に牛を遠火で炙って焼いてるところ……初めて見ました。
(ソブンガルデでも似たような光景を見た気がしないでもないですが)
てっきり生のまま丸かじりにするのかと思っていたら、ちゃんと調理していただいていたんですね。
前々から巨人さん達は、意外に知能が高いのではないのではないかと思っていましたが、こんな光景を見るとますます頭の出来はノルド達とそう変わらんのではないかと思います。
つーかノルドより巨人さんの方が確実に料理のセンスがありそう。
マンモスチーズも見てくれはアレだけど、意外に美味だったりして。

巨人さんのキャンプ地の辺りをウロウロしているうちに、森が途切れて崖下に流れる河が滝となって轟々と流れ落ちている箇所に出ました。
この河はスカイリムの大動脈であるホワイト川。
渓谷の合間を蛇行しながらイーストマーチ領に入ってきた清らかな水の流れは、この先の橋の辺りでダークウォーター川と合流します。
この付近で見られるダイナミックな滝の景観は、スカイリムでも屈指の眺めですね。
絶景
滝沿いの崖をブラブラしていると、「廃墟と化した牢獄」という朽ちかけた塔の入口を見つけました。
こちらも今までに来た覚えのない場所です。(ド忘れしてるだけかもしれませんが)
これだけ遊んでいても、いまだに未発見の場所があるなんて……ほんと驚きです。
せっかくなので、ちょっと中を覗いてみることに。
廃墟と化した牢獄
塔の中は帝国軍の痕跡でいっぱいでした。
どうやらこの施設はかつて、囚人達を収容する帝国の拠点だったようです。
しかし豪雨か何かによる水害のため、施設の関係者は全滅?してしまったらしく、廃墟内は元囚人達?の亡霊がうろついていました。
どさくさにまぎれてウルフリック首長に抱きつく亡霊。けしからんです。
廃墟と化した牢獄
牢獄内の落とし戸から外に出てみると、先ほど崖下に見下ろしていたホワイト川が、ちょうどダークウォーター川とぶつかる辺りの橋の下に出てきました。
こんなところに秘密の出口があったなんて……今まで全然気が付かなかったなあ。
この橋を渡って、さらにダークウォーター川を横切れば、イーストマーチ名物の温泉地帯は目の前です。
廃墟と化した洞窟の出口
至るところに沸く温泉の湯けむりがホカホカと暖かそうな大地……イーストマーチ中央部のこの一帯はウィンドヘルム近辺の雪深い地域ととても同じ地方とは思えません。
それにしてもこの火砕岩?に覆われた湯気のたちこめる景色の中にいると、ウルフリック首長の毛皮の一張羅はひどく暑苦しく見えます。
これからは先はもうずっと暖かい地方を回ることになるし……薄手の装備に着替えようかな。
火山地帯
ここまで来たら、温泉に入っていかないのはもったいないので、最初のMAPで予告した通り、ここからさらに南に足を伸ばしてエルダーグリーム聖域西の狩人さん達のキャンプ地に向かうことにしました。
さあ、二年前からずっと気になっていたレイロフ君の体を洗濯しに行きますよ!

イーストマーチ観光の要……スカイリムの最大のオアシス。
露天風呂
この露天風呂を初めて見つけた時……ベセスダ様もずいぶん粋なことをなさるなあと思わず笑みがこぼれたものです。
寝そべりながらお湯に浸かってる人はいるわ、近くにしっかり飲み物を用意しているわ……作った方も、きっと楽しみながら小物を配置したんでしょうね。
向こうの空ではドラゴンがギャーギャー鳴いて飛び回っているというのに、こんなとこで悠長に温泉なんか入ってていいのか、って気もしますけど……でもドラゴンが見れる露天風呂って素敵ですよね。
おばちゃんもリアルでそんな温泉に行ってみたいです。


さて、この先の画像は当然ながら、ふんどし一丁の男性陣の入浴シーンばかりとなりますので、見苦しいものをご覧になりたくない方はご注意ください。
(モバイルでご覧の方は最初から表示されてしまっているかと思います。すいません)
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さて、お風呂に入るので、さっそく皆に装備を脱いでもらったのですが……よく考えたら、今まで仲間達に装備を脱いでもらったことは一度もなかったので、初めて見る皆の素顔?に仰天してしまいました。
「アンタたち誰?」って感じです。それにしても二人とも筋肉がすごい……

ヘイムスカー氏の髪…のことは知ってたけど、ガルマルさんの髪型は今回初めて見ました。
熊の被りものがないと、なんだか別人みたい……というか、普通におじいちゃんですね。
しかし体がやけにムキムキしてるのが違和感ありまくりです。
ヘイムスカー氏もweightが「10」のガリ男なんだから、もっと貧相な体でいいのにな。
まあ、老人も若者もヘタレもムキムキも同じボディを使ってるからしょーがないんですが、スカイリムの男性キャラはどいつもこいつも筋肉つきすぎですよね。
おばちゃんは決してマッチョは嫌いな方じゃなかったんですが、二年もこんなの見てたら、さすがにお腹いっぱいになりました。
男四人で仲良くお風呂に浸かるの図。

なぜでしょう……せっかく並んでお風呂に入れるようにしてやったのに、ちっとも楽しくなさそう……
今回ばかりはさすがに、どうして女の子を一人も連れてこなかったのか、と後悔しなくもなかったのですが、しかしこのパーティにリディアさんあたりが一人加わったところで、全体のムサ苦しさが緩和されるとも思えないところがスカイリムの恐ろしいところです。
つーかリディアさんがここに加わったら、全体の筋肉率がますます上がるのではないかと思われます。
お風呂あんまり好きじゃないのか、始終ウロウロするレイロフ君。

それにしても、レイロフ君の小汚い顔がこれで少しは綺麗になったかと思うと感無量です。
よく考えてみたら、おばちゃんがレイロフ君のこと、お風呂入ってなさそうだなと思ったきっかけって、最初にレイロフ君と一緒にリバーウッドに辿り着いた時、なんですよね。
ジャルデュルさんとの会話の最中にレイロフ君が「最後にいつ寝たのか思い出せない…」と言うシーンがあるでしょう?
あの時、「えっ…じゃあお風呂は?最後に入ったのいつなの?」って反射的に思ったのです。
たぶん、バニラの顔があんまり汚かったから……つい、そんな風に連想しちゃったんですよねえ。
ほんと第一印象って大事です。
だから人の目の前に立つなっての。いったい何なんだよもう。

「ドキッ!男だらけの温泉大会」を狩人さんは物凄い眼つきでガン見してました。


そんなわけで今回はギャロウズ・ロック付近の池畔からお送りしました。